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TRIDE Minamiizu 2022 vol.1 〜伊豆の地形とエリアごとの魅力を紹介〜
2023.01.10

みなさまは「伊豆サイクリング」について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

聖地、絶景、温泉、海鮮などなどありますが、そんなワードが霞むほど強烈なイメージは「アップダウンの連続=ハード」ですよね。

競技として、スポーツとして、旅として、日常の移動手段として。多彩な自転車の楽しみ方が紹介されている昨今、颯爽と走るサイクリストの方をお見かけする機会も多くなりました。そんな中、「旅先で自転車を安心して保管できる宿泊施設が少ない」と聞きつけた我々は、南伊豆町子浦にサイクリスト特化型宿をオープンしたわけですが、伊豆のことを知れば知るほど、「伊豆ほど自転車で走るのに楽しい場所はないんじゃないか?」と思うようになっていきました。

そこで今回、2022年11月12日のオープン1周年を迎えるタイミングで、「JU-ZA 1st Anniversary – TRIDE Minamiizu」と銘打ち、南伊豆エリアを中心とした「楽しい!伊豆サイクリング」を証明するべく、JU-ZAスタッフによる伊豆サイクリングを敢行。その様子を全4回のシリーズ記事として、こちらで紹介していきたいと思います。

vol.2 〜 MERIDA X BASE → JU-ZA 〜 はこちら

2022年11月12日(土)・13日(日)に、南伊豆町の食と絶景を楽しむ「JU-ZA 1st Anniversary – TRIDE Minamiizu – 旬の伊勢海老焚き火BBQと南伊豆町絶景サイクリング」を実施。

2022年11月12日(土)・14日(月)には道の駅 伊豆へそにあるMERIDA X BASE発着のE-BIKEによる伊豆サイクリングを行いました。

最初にお伝えしておきたいのは、JU-ZAスタッフは「自転車」も「伊豆」も初心者であるということ。そして、伊豆サイクリングは間違いなくハードであるということ! ハードなサイクリングを楽しんで行うために、初心者である私たちは躊躇なく①ガイド②サポートカー③E-BIKEという三種の神器を使用しております。

来年(再来年かも?)には、自身のロードバイクで完全自走の伊豆いちレポートをお届けできたらと思いますが、今回は「伊豆サイクリング興味あるけど不安」「友達を伊豆サイクリングに誘いたいけど、初心者でも大丈夫?」といった方向けに、私たちの初伊豆サイクリングが参考になれば幸いです。

 

 

伊豆サイクリングの特徴

伊豆サイクリングの楽しみ方を知っていただくために、vol.1では伊豆サイクリングの特徴、地形の秘密、伊豆のエリアごとの魅力をご紹介します。

伊豆半島は首都圏からのアクセスも良く、気候も温暖で、美しい自然を楽しみながら一年中自転車で走ることができます。昭和40年にはサイクルスポーツセンターが誕生し、2020年の東京オリンピックでは同施設内のベロドロームなどが自転車競技の会場になるなど、古くから自転車との結びつきが強い地域でもあります。

伊豆サイクリングの特徴の一つが、サイクリストのニーズに合ったいくつものコースがあること。海沿いの道を走り伊豆半島一周およそ240kmを走る“伊豆いち”や、天城峠などの山道を攻めるコースなど、好みの走り方に合わせて選ぶことができます。そしてどのコースもアップダウンがあり、気がつくと獲得標高1000mを超えていることもあります(なぜアップダウンが多いのか、理由についてはのちほど説明します)。

コースとしてはベテラン向けと言える伊豆サイクリングですが、実は私達のような自転車初心者でもサイクリングを楽しめる仕組みが複数あります。

ひとつめの仕組みはサイクルトレイン。熱海から下田を結ぶ伊豆急行線では、南伊東から伊豆急下田までの区間で指定された列車、三島〜修善寺を結ぶ伊豆箱根鉄道駿豆線では決められた時間帯に、輪行ではなく、自転車をそのままの状態で載せることができます。

2つ目の仕組みは、山道を走りたい人にとって助けになる、東海バスの山岳路線の一部で走っているサイクルラックバス。伊豆の山道は高低差が大きいため、初心者にとっては手が出しにくいのですが、このバスを利用すれば、“好きな区間は自転車で走り、疲れたらバスに乗って少し休憩、また降りて走る”、そんなサイクリングも可能です。

そして3つ目の仕組みは、サイクリングをサポートしてくれるBICYCLE PITの多さです。

こちらのマークがついているお店やミュージアム、道の駅などは“サイクリストのための休憩所”として利用でき、自転車用工具や、空気入れなどを借りることができます。こまめに休憩がとりたくても自転車が駐輪しにくい場所には立ち寄りづらいもの。しかし、このマークのあるお店や観光スポットなら気兼ねなく休憩ができるので、安心してサイクリングを楽しむことができます。

また、電動サイクルのレンタルができる施設も多くあり、JU-ZAのようなサイクリスト向けの宿もいくつか存在する伊豆は、本格的なサイクリストから初心者まで、サイクリングをしやすい環境が整っています。

 

 

なぜアップダウンが多い地形なのか?〜伊豆半島の成り立ち〜

伊豆サイクリングの大きな魅力でもあり、厳しさでもあるのがアップダウン。このアップダウンは、伊豆半島の成り立ちにより生み出されたものです。

今の伊豆半島にあたる場所は、約2000万年前は海の中にありました。本州から数百km南、現在の硫黄島のあたりにある海底火山群が、フィリピン海プレートの移動にともなって北上し100万年前あたりに本州に衝突しました。

これによって隆起した海底火山群が伊豆半島の土台を形作り、約60万年前には今のような半島に。その後も約20万年前まで噴火が繰り返されて、現在見られる天城山、達磨山などの大型の火山が形成されました。

さらにその後、単成火山群の活動が始まり、この火山群の火口から流れ出した溶岩が険しい山並みをならして、なだらかな台地を作り出しました。大室山は、その火山の一つです。

そして現在もフィリピンプレートの移動によって伊豆は本州に押し込まれており、現在進行形で変化を続けています。

このようなダイナミックな半島の成り立ちにより、複雑でアップダウンのある地形が生まれました。その地質学的な価値から2018年に「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。

自転車で走っていると、こういった伊豆半島の成り立ちを感じることができるジオサイト(大地の成り立ちがわかる見どころ)をたくさん見つけることができます。

伊豆半島ジオパークのホームページの「みどころ検索」から探してみると、いつも見ていた景色がどのように生まれたのかを詳しく知ることができ、また違った景色に見えてくるかもしれません。

さらに詳しく知りたい方は伊豆の成り立ちを映像や展示で学べる伊豆半島ジオパークミュージアム ジオリアを訪れてみることをお勧めします。

 

 

伊豆エリアごとの特徴とその魅力

出典:伊豆観光公式サイト

伊豆は、大きく4つのエリアに分けられていて、それぞれのエリアごとに違った顔を持っています。伊豆サイクリングは、観光も一緒に楽しめるのが魅力。それぞれのエリアの特色を知って、自転車と旅を同時に楽しむ「サイクルツーリズム」の計画を立ててみるのもお勧めです。

 

 

南伊豆

JU-ZAがある南伊豆は、非常に透明度の高い海で有名なヒリゾ浜、白い砂浜が美しい弓ヶ浜など、伊豆半島で最も海水浴場が多く、マリンスポーツも楽しめるエリアです。果てしない水平線が一望できる石廊崎など、絶景スポットもたくさんあり、もちろん温泉も楽しめます。また下田はかつてペリーが来航した街として有名で、歴史を感じられるスポットも。秋には伊勢海老、冬〜春はイチゴ、温泉を生かして一年中楽しめるメロンなど美味しいものも揃っているエリアです。

 

 

中伊豆 

中伊豆には世界遺産に認定された韮山の反射炉、2022年放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの寺社や史跡など歴史的なスポットが数多くあります。また、大型旅館のある温泉地も多く、中でも「修善寺温泉」は伊豆で最も古い温泉地です。

 

 

東伊豆

古くから温泉地として知られる熱海や伊東、美術館や大室山高原のある伊豆高原など、観光名所の多いエリアです。伊豆急行線が走っており、駅を拠点にバスでの移動がしやすくなっていて、車がなくてもアクセスできるエリアになっています。首都圏からの観光客も多いためか、おしゃれなレストラン・カフェなども多くあります。

 

 

西伊豆

西伊豆は国の天然記念物にも登録されている“青の洞窟”とも呼ばれる堂ヶ島の天窓洞や、駿河湾越しの富士山を楽しめる黄金崎など、自然の造形美を楽しめる場所が多くあります。伝兵衛島・中ノ島・沖ノ瀬島・高島という4つの島からなる三四郎島は、西伊豆のシンボルとも言われる場所。大小さまざまな温泉地も点在しています。特に駿河湾に沈む夕日は絶景です。

 

 

アップダウンが多いからこその絶景。海も山も楽しめる素晴らしさ。

伊豆半島はその成り立ちが生み出した複雑な地形に、豊かな自然が相まって、絶景を生み出しています。潮の香りを感じられるような海辺の道から、坂道を上った先で遠くにそびえる富士山まで、アップダウンのある地形だからこそ見えてくる景色があります。

そしてアップダウンのある伊豆を走るとき、心強い味方になるのがE-BIKE(スポーツバイクに電動アシストユニットを取り付けした自転車)。実際どんな楽しみ方ができるのか、MERIDA X BASEを拠点としたサイクリングの様子も今後vol.2〜vol.4にてお届けしていきます。どうぞお楽しみに!

vol.2 〜 MERIDA X BASE → JU-ZA 〜 はこちら

 

MERIDA X BASEとは…

ヨーロッパで高い支持を受けるスポーツサイクルブランド「MERIDA」が作った世界最大級のサイクリング施設。MERIDAの国内最新ラインナップを試乗できるレンタルバイク、E-BIKEでのサイクルツーリズム、プロの指導による講習会、レースなど各種イベントも開催している。サイクリストの休憩所として、ロッカーや源泉掛け流し温泉入浴も可能。

〒410-2315 静岡県伊⾖の国市⽥京195-2 伊⾖ビレッジ内
[TEL]0558-77-2727
[営業時間]9:00~17:00 年中無休(年末年始除く)

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〒415-0532 静岡県賀茂郡南伊豆町子浦1669

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