2022年10月1日(土)、サイクリングの聖地と言われる伊豆半島、その最南端にある南伊豆町の魅力を「海」と「自転車」をテーマに語る対談イベント “SEA×CYCLE Minamiizu”が渋谷の「TORQUE SPICE & HERB, TABLE & COURT 」にて開催されました。(主催:南伊豆商工会、企画運営:JU-ZA CYCLE YADO Minamiizu)
スピーカーは世界で活躍するサイクルフォトグラファーの辻 啓さん、スポーツ自転車専門月刊誌『サイクルスポーツ』の編集者の江里口 恭平さん。ファシリテーターには元プロロードレース選手で、JU-ZA CYCLE YADO Minamiizuアンバサダーを務める平塚 吉光さんの三人です。
“伊豆いち”の中間地点、南伊豆町はどんなところ?
サイクリストの間では「伊豆いち」と呼ばれる、伊豆半島を一周するサイクリングコース。総走行距離は240km、獲得標高が3598m。海と山を楽しみながら走ることができ、かつかなり走りがいのある、人気のコースです。そのコースのちょうど中間地点に当たるのが、伊豆半島最南端にある南伊豆町です。
会場のスクリーンには辻さんと平塚さんが、JU-ZAを起点にして南伊豆周辺45kmのサイクリングをした様子が映し出され、それを見ながら、自転車で走る南伊豆の魅力を語ります。
南伊豆町の観光スポットといえば美しい海。日本の渚百選にも選ばれ、ウミガメの産卵が見られる砂浜としても有名な美しい白砂の「弓ヶ浜」、その先にある小さな磯生物たちの楽園「逢ヶ浜」。伊豆半島の最南端に位置する石廊崎。そして船でしか渡れない国内屈指のシュノーケリングスポットヒリゾ浜があります。
また南伊豆町の中で「昔ながらの漁村の雰囲気を楽しめる町」(辻)として、JU-ZAのある子浦地区がおすすめされました。
宿泊しない場合でも1階の飲食可のラウンジは利用可能。下田方面から弓ヶ浜を過ぎたあとの北へ向かう60kmはコンビニがない“魔の60km”と言われているそう。「JU-ZAは建物内に自転車を止めることができ、安心」(平塚)」ですので、子浦の町並みを楽しみつつ、JU-ZAを“伊豆いち”中継地点として宿泊&休憩にご利用ください!
辻さんから、南伊豆を目一杯楽しむための自転車旅モデルプランの提案がありました。
中間地点である南伊豆町のJU-ZAで宿泊するスケジュールなら、走りと観光をゆっくり楽しむ充実の3日間を過ごすことができます。
続いてJU-ZAに宿泊した翌日、丸一日南伊豆町で過ごすならどんな楽しみ方がおすすめか、話が弾みます。
辻さんのおすすめは釣り。黒潮が近く、少し沖へ出ると水深が深い南伊豆周辺は、魚の種類も豊富で、釣りを楽しむのに最高の環境です。平塚さんと釣り船で釣り上げた魚たちの写真にもアカハタ、ムロアジ、トビウオなどさまざまな種類の魚が。
「子浦には釣りもカヤックもSUPもダイビングもマリンアクティビティ全部請け負いますという“KOURABASE(子浦ベース)”という施設があって。そこで釣った魚でバーベキューすることができます。いやー、美味しかったです!」(辻)
「子浦湾はすごく静かで、眺めているだけも気持ちいいところ。リュックにも入る一人乗りの折りたたみ式のカヌーを持っているのですが、朝、湾まで日の出を見にカヌーで漕ぎ出す、そんな遊び方もおすすめです」と、教えてくれた江里口さんは、大好きな温泉についての話も。特に「“南伊豆町営弓ヶ浜温泉公衆浴場みなと湯“。銭湯のような雰囲気で熱いお湯が気持ちいいです」とおすすめしていました。
南伊豆にはそのほかにも日帰り入浴が可能な温泉旅館や施設があるので、自転車で疲れた体を癒しに立ち寄ってみてもいいかもしれません。
「南伊豆で宿泊したとしても、1日に100km近く走る自信がない……」そんな方に向けて、公共交通機関との合わせ技で“伊豆いち”を達成する方法が紹介されました。
●伊豆急下田線のサイクルトレインを使って
自転車のまま直接乗り込めるサイクルトレインで熱海から下田まで電車で行くことが可能。
●東海バスの“サイクルラップバス”に乗って
海沿いではなく天城峠を走りたいけれど、全部走り切る自信がないという方は自転車を乗せることができるサイクルラップバスで一部バスの力を借りてみては。
●駿河湾フェリーに乗って
土肥港から清水港に向かう“駿河湾フェリー”に乗って、降りたら静岡駅まで自転車で行って新幹線に乗る方法も。
南伊豆に宿泊し、電車やバス、船などの力も借りて楽しく走る方法を聞いていると、“伊豆いち”や、伊豆半島での自転車旅に挑戦してみたいという気持ちになるのではないでしょうか。
「自転車で走り切りたい!」という方には耳寄り情報が。平塚さん曰く、伊豆半島は熱海から下田までが微妙に下りになっているため、“伊豆いち”をするなら「熱海から出発し下田方面に向かって一周するコースがおすすめ」だそうです。
最後には南伊豆町フェアの主催者のである南伊豆観光協会の方から、特産品やふるさと納税の案内がありました。ちなみに温泉は、サウナもある町営温泉の「銀の湯」がおすすめだそうです。
南伊豆町フェア期間中、「TORQUE SPICE & HERB, TABLE & COURT」では、町内の人気店「小さな宿&レストラン しいの木やま」監修「南伊豆産伊勢海老とトマトクリームパスタ」をいただくことができます。伊勢海老は夜行性で光に敏感なため、新月の前後の月の光が少ないわずかな期間に漁が行われるそうです。そんな貴重な味をぜひイベントと共に楽しんでみては。
辻さん、江里口さん、平塚さんの軽快なトークで、会場は終始和やかな雰囲気に。それぞれお仕事でもご活躍されていますが、遊びもみなさん全力投球!本気で遊んでいる方達のお話は、聞いている方もどんどんワクワクが高まっていきます。お越しいただいたみなさまからも「南伊豆町に行きたくなった!」というお声を多数いただき、イベントは無事終了。来年の夏はぜひ南伊豆町で自転車&海遊びのご案内をできるよう、準備したいと思います。
ご来場いただいたみなさま、誠にありがとうございました!
10月22日(土)の様子はこちら
トラベルサイクリスト 今泉 瑞希さん X トライアスロンコーチ 中村 美穂さん